1997-1999年のハイパーヨーヨー世代で、最近また興味を持ち始めた人へ

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過去のハイパーヨーヨー

ご存じのとおり、1997から1999年にかけて大きなヨーヨーのブームがありました。おもちゃメーカー「バンダイ」主導のハイパーヨーヨーブームです。ハワイの HPK(ハイ・パフォーマンス・カイト)のオーナーのアラン・ナガオ氏が持ち込んだ企画だと話にはきいています。当時、国内で1200万個、世界中で 2000万個。その後、「超速スピナー」のアニメのライセンスを取得した海外企業によるプロモーションも大きく、「SUPER YO-YO」として、アジアの各国で大ヒットしています。世界中で何千万人という子供たちが、1997-1999年のハイパーヨーヨーブームに影響を受けました。

ハイパーヨーヨーではない「ヨーヨーの世界」

一方、ハイパーヨーヨーによるブームとは関係のない場所で、ヨーヨーは進化を続けてきました。

大正時代の「手車」ブームや、昭和50年代の「コカコーラヨーヨー」、さらに「スケバン刑事」のブームのときにも、多くの熱狂的なヨーヨーファンを生みましたが、当時だれもヨーヨーを精力的に続けることはできませんでした。

しかし、第1世代ハイパーヨーヨーブームのときは違いました。ヨーヨーを触ったと思われる国内1000万人のうちの1%にも満たない数字でしたが、ブームの後も、確実にヨーヨーを続けているプレイヤーたちがいました。これまでにはなかった「インターネット」というものが彼らの大きな助けになりま した。愛好者たちはお互いに連絡を取り続けることができ、ビデオなどを配信して腕を磨き、ヨーヨーや換えヒモなど必要なものもインターネットを通じ手に入れることができるようになりました。それにより、ハイパーヨーヨーのブーム後も、継続して続けていける環境ができ、一時は数百人程度まで落ち込んだプレイヤーの数も、インターネットの普及やYouTubeの登場などに助けられ、徐々に数字をのばし、第3世代ハイパーヨーヨーのプロモーションが始まる前には、すでに数千人のプレイヤーが国内に存在していました。YouTubeなどで、驚くような演技をしているのは、みんなそういったプレイヤーたちです。

そして今

昔、超高性能だった「レイダー」や「ステルスレイダー」も、今では基本性能のヨーヨーでしかありません。是非、「現在」の高性能ヨーヨーを手にとってください。当時なかなかできなかった「アトミック・ファイヤー」や「ローラー・コースター」が簡単にできると思います。

トリック(技)も恐ろしいほどに進化をとげました。昔はちょっとのストリングトリックと、2ハンドのルーピングトリックが主流だったと思いますが、 今では5部門(5つの別々のスタイル)の競技が開催され、それぞれが独自の進化をし、難易度を確立しています。とりあえず、だまされたと思って YouTubeや当サイトで、最近の世界大会のビデオを見てください。いままでのヨーヨーに対する考えやイメージがガラッと変わります。

もうヨーヨーは子どもだけの遊びではありません。もちろん、子供たちにも遊んでもらえればそれにこしたことはありませんが、現在の競技者は大学 生や20代の社会人が中心です。高校生ぐらいでも、競技会では若手のプレイヤー扱いです。当時、ハイパーヨーヨーを一緒に遊んだ同学年が今、世界の前線で活躍しています。もちろん、当時から継続してきたプレイヤーもいますが、多くが最近のハイパーヨーヨープロモーションをきっかけに復帰したプレイヤーたち です。やめていた「ブランク」は今時のヨーヨーの性能と大人の頭脳・財力が補ってくれます。

あなたにとって「夢中になれること」

今、毎日、仕事や勉強など、日々のルーチンワークで単調な生活をしていませんか?

飲みに行く、映画をみる、ゲームをするぐらいしか楽しいことなんてないなんてことはありませんか?

そんなあなたにヨーヨーはどうでしょうか?

たかがヨーヨーです。なにも産みません。

でも、単調な日々に「彩り」を与えることはできるのかもしれません。

一晩、気分転換に外に飲み行ったと思って、その数千円で、子どものころ、夢中になったことを思い出して、ヨーヨーで気分転換してみませんか?

飽きたとしても引き出しの中にヨーヨーが1個眠るだけです。

思い出したときにでも遊んでください。

 一緒に懐かしい話でもしませんか?

ハイパーヨーヨーのCMや、YouTube動画などをきっかけに、懐かしいなと思いヨーヨーに興味をもったあなたにヨーヨーが「夢中になれること」を提供できたのなら、それほどうれしいことはありません。

是非、当時の気持ちにかえってヨーヨーを手にとってください。小さい頃には感じることができなかった楽しみや世界が目の前にひろがっていくのが分かると思います。

今、みなさんと、同じように、生き残り組、復帰組とは別に、さらに、新しいプレイヤーが増えてきています。そして、復帰組(前回ハイパーヨーヨー経験者)も、さらに増えてきています。

練習会や大会などに遊びに来てください。のんびりと当時のハイパーヨーヨーの話でもしながら同世代の仲間や僕たちと一緒に遊びながら、昔ばなしでもしながら、飲みにでもいきましょう。

 

ナショナルヨーヨーマスター 三居 弘典(みい ひろのり)

2010年7月10日 (2014年10月20日 修正)